コンフィデンスマンJPが私の鬱を吹っ飛ばした
コンフィデンスマン JP プリンス編
見た後すごく明るい気持ちになって、映画館を出る足取りはとても軽やかだったように思う。こんな気分は久しぶりな気がした。
大学の授業がオンライン授業が通常授業に戻ってから、それまでにできなかった実技の課題や実践の準備が鬼のように始まって何度も自分が嫌になって、苦しかった。家でもストレスを感じることが多くて家族と話す気にあまりなれない。楽しみにしていたことは、コロナのせいで全部なくなった。SMTOWNだってNCTのライブだって絶対あっただろうし、絶対行きたかった。
良いことが何もなくて、今思うと毎日機械みたいに無心で動いていたような気がする。1度寝たら起こされるまで起きれない、ぶっ通しで最高14時間寝た私が、夜寝られないことが多くなった。
それでも毎日学校に行ったのは、友達がいたから。一緒に頑張って、励まし合って、笑い合える友達がいるから。友達に恵まれていると心から思う。それでも私は、一人になると気持ちがどん底に落ちてしまう。
そしてやっと前期の授業が今日終わった。
コンフィデンスマンJPは、そんな私にポジティブな言葉をたくさん、しつこいくらいにくれた。騙されまくってめちゃくちゃ気持ちいい!なんだこれ!
誘ってくれた友達に10兆円をあげたい。そのくらい、私はこの映画を見て心から笑って、騙されることを楽しんだ。
ただ一つだけ、見る前からずっと気にしてしまったのは、少し前に自ら命を絶ってしまった素敵な人のこと。
あの素敵な人がスクリーンに映るたびに、魅力にあふれた表情や演技を見るたびに、この演技をしながらどんなことを考えていたんだろう、と思ってしまう。それでも今見ている彼はかっこよくて、キラキラしていて、素敵な演技をしている。悲しいけれど、私は彼の残してくれた素敵な作品と見ながら、毎日毎日生きていこうと思った。
エンドロールの彼の笑顔を見た時、切なくて苦しくて泣きそうになりながらもそう思わせてくれたのは、まさしく彼の出ているこの映画だった。
いつからか、悩んでばかりで苦しく鬱のようになっている私だけれど、この映画を見て、自分が信じれば本当になんにでもなれるような気がした。それでもしなりたいものになれなくってもそれはそれでいいや、というふうにも思える。
ずっとずっと、7月最後の暑い日に見たこの映画のことを、感じたことを忘れないと思うし、この気持ちを大切にしたい。
最後に、もう一度、爽やかでまじめで、素敵な演技をしてくれたまぶしい彼に、心からの感謝を伝えたいと思う。素敵な演技をありがとう。これからもずっと、大切にします。